2022-11-09から1日間の記事一覧
工業化が進み、イギリスを経由してアメリカ文化が若者を中心に受容された当時のイタリア社会についてのオムニバス。原題は「わがままなイタリア資質」みたいな意味になるんだろうか。パゾリーニの短編が非常に真っ直ぐに美しく、またトトの最後の出演作でも…
五月革命、そして愛の終わりについてのオムニバス。最後に置かれたマルコ・ベロッキオの作品が直接的に五月革命渦中についてであり、その前のゴダールの作品が五月革命もしくは愛の終わる瞬間について、ベルトリッチがより大きく愛のある世界の終わりについ…
1963年作、世界の終わりについてのオムニバス映画『ロゴパグ(Ro.Go.Pa.G)』。物、機械として非人間化されていく人々という主題で共通し、扱われるテーマは精神分析、労働、核兵器、消費。ゴダールとグレゴッティの作品がシンプルで一つの問題意識に絞られ…
中編の間に短編を挟み込んだ5話構成のオムニバス映画。全ての作品でシルヴァーナ・マンガーノが魔女として現れるが、魔女をどう解釈するかは作品によって違っている。おそらく魔法=アメリカとして、現代生活に適応した新しい女性像が魔女として置かれている…
ピエール・パオロ・パゾリーニ(Pier Paolo Pasolini)監督による1965年作『愛の集会(Love Meetings)』について。 この映画が公開された1965年時点、イタリアでは離婚が法的に認められておらず(制約の元認められるのが1970年)、1958年のメルリン法によって…
ダニエル・シュミット(Daniel Schmid)による1995年作『書かれた顔(The Written Face)』について。 坂東玉三郎が歌舞伎の舞台裏へと入っていく、その舞台で演じている人物もまた玉三郎である。ここから舞台を終えた玉三郎の白塗りが落とされるまで、この…