ベルギー映画

シャンタル・アケルマン『ブリュッセル 1080コメルス河畔通り23番地 ジャンヌ・ディエルマン』における生活空間の崩壊

ジャンヌ・ディエルマンは、夫と死別し、娼婦として働きながら息子を育てており、タイトルはジャンヌの住むアパートメントの住所を指したものである。一地点をピン留めするようなタイトルの通り、ジャンヌはそのアパートメントを中心とした生活圏、そしてそ…

シャンタル・アケルマン『囚われの女』解体されるハードボイルド

シャンタル・アケルマン監督による2000年作『囚われの女』について。主人公は愛しているなら嘘をつかないはずという前提を持っていて、それに対して彼女は互いに知らない部分を残すからこそ愛することができると考えている。彼女の言動の不一致が彼女は自分…

シャンタル・アケルマン『私、君、彼、彼女』における君=彼について

シャンタル・アケルマン監督による1974年作『私、君、彼、彼女』について。3パートに分かれた映画。1パート目の最後で、主人公がレッドライトストリート(ヨーロッパの風俗街)のような一面がガラス張りになった1階の部屋にいたことがわかる。段々と裸になる時…